fc2ブログ

足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

ド・フール「悪の声」

0   0


貴志祐介の「悪の教典」を読みました。
これ、すっごく怖いです。
分かりやすくたとえると、
「バトルロワイヤル」をもっと知的で凄まじくした感じ。
上下巻合わせて800ページ超、一気に読み終えてしまいました。
怖くて夢に出そうだわ……


悪の声
The Voice of Evil(1895)
Georges de Feure




で、本書を読んでて思い浮かんだのがこちらの絵。
ジョルジュ・ド・フールの「悪の声」です。
思慮深げに頬杖を突く男性の視線の先には、
裸で横たわる2人の女性の姿。
ボードレールの「悪の華」の影響を受けたといわれており、
かの詩人が称えたレズビアンが、作品のテーマになっています。


貴志祐介の「悪の教典」でも、
同性愛が重要なファクターになっています。
同性愛=悪だなんて今時思わないけれど、
世界観の異なる存在を排除しようとするのは
ある意味人間のサガなわけで。
そしてそこに付け込んで、背筋の凍るような悪事を行う主人公。
以下、上下巻の帯より引用です。

 学校という閉鎖空間に放たれた殺人鬼は、
 高いIQと好青年の貌を持っていた。
 ピカレスクロマンの輝きを秘めた戦慄のサイコホラー。

 高校を襲う、血塗られた恐怖の一夜。
 極限状態での生への渇望が魂を貪りつくしていく。
 風雲急をつげる超弩級のエンタテインメント。



ド・フールに話を戻しましょう。
「悪の声」は1895年に発表された作品。
タイトルそのままに悪魔的な雰囲気が色濃く、
世紀末美術の流れに属する作品といえます。
その一方で、同時代の画家ミュシャのような、
アール・ヌーヴォーの印象も。
装飾的な美しさのなかに毒を併せ持つ、
そのへんも「悪の教典」の主人公に近いような。



ぽちっとお願いします!
人気ブログランキングへ  Twitterボタン




Georges De Feure: Maitre Du Symbolisme Et De L'Art NouveauGeorges De Feure: Maitre Du Symbolisme Et De L'Art Nouveau
(1992/12/31)
Ian Millman

商品詳細を見る

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://suesue201.blog64.fc2.com/tb.php/92-b0d937bc
該当の記事は見つかりませんでした。