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正直に言って、
この手の作品は普通の美術館に展示されていても素通りしてしまいます。
どう見ればいいかわからないし、どこに共感すればいいかもわからないし。
それはもう、自分の感性に合わなかったということであきらめるしかないんですが
場所が変わることで、その作品から受ける印象が大きく変わることがあります。
李禹煥「線より」。
シンプル極まりないこの人の作品は、
混じりけのない白の空間でこそ映えるのだと感じました。
直島の地中美術館のすぐ近く、
ベネッセハウスとの中間くらいに李禹煥美術館があります。
こちらもやはり安藤忠雄設計の、無駄な装飾のない建築です。
「沈黙の間」「瞑想の間」といった名称そのままに、
自分の内面と向き合える空間。
展示された作品は語ることなく主張することなく、
こちらの思考にそっと寄り添うようにそこにあります。
それが作品として価値あることなのかは分かりませんが、
少なくとも自分にとっては、とても居心地のいい場所でした。
筆を一方向に動かしただけのようなシンプルな作品も、
岩や鉄板を置いただけのような謎めいた作品も、
確かな動きがあるものの、それは静謐に向う動きであるなぁ、と。
美術館前の柱の広場。高さ18.5mの柱と自然石、鉄板が出迎える。
李禹煥は韓国出身の現代アーティスト。
1970年代に展開した「もの派」を代表する作家です。
またどこかの美術館で彼の作品を見かけたら、
つい近寄ってぼんやり見入ってしまいそうな気がします。
よく分からんとぼやきながら、結局その場に立ち止まってしまいそう(笑)
今日も明日もがんばろう。