ボッティチェリ「死せるキリストへの哀悼」
躍動的、といったらアレなんでしょうけど
激しい悲哀がひしひしと伝わってくる表情やしぐさ、
そしてこのみずみずしいばかりの色彩。
サンドロ・ボッティチェリ「死せるキリストへの哀悼」という作品です。
Lamentation Over the Dead Christ(c.1500)
Sandro Botticelli
気を失ったように後ろに倒れかかる女性が聖母マリア。
左下でキリストの足に頬を寄せているのがマグダラのマリア。
オレンジの衣装の男性は、茨の冠と矢を手にして
この悲しすぎる現実を天に問うているようです。
ボッティチェリというと
「ヴィーナスの誕生」や「春」のような
優美な作品を思い浮かべますが、
こんな作品も描いていたんですねぇ。
Bunkamuraの「ポルディ・ペッツォーリ美術館展」の作品群のなかでも、
ボッティチェリの色彩は際立っていました。
よく考えたら、素描以外でこの人の作品をちゃんと見たの初めてかもしれないな。
展覧会は5月25日まで。
その後、あべのハルカス美術館に巡回します。
公式サイトはあべのハルカスの方が充実してるかも。
両方チェックしてから見に行くといいかもですね。
■Bunkamuraサイト
■あべのハルカス美術館サイト
今日も明日もがんばろう。
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